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               2024.3.1.第283号

               生き生きくらぶ」事務局
              https://ikiikiclub.sakura.ne.jp/

            
             
             菜の花が咲く3月となりました!          

 暖かな陽射しが降り注ぎ、菜の花が野山を黄色一色に包み、寂しかった景色が明るい、春色に一変しました。日本に
は各地に菜の花畑があり、いずれも見応え十分で、観光地にもなっています。 菜花(なばな)とも呼ばれる食用のもの
は、若い茎やつぼみをおひたしなどにして春の味覚として味わえます。こぼれ種で増えていくほど生命力が強く、寒さに
も強いので、とても育てやすい植物です。

 最近の話題として「米国大統領選挙」を取り上げます。2024年11月5日に行われるアメリカ大統領選挙の最新情報と選
挙の行方をお伝えします。
◆ 現在、立候補者は3名
 民主党のジョー・バイデン大統領は再選を狙い、正式に立候補を表明しました。対する共和党は、前大統領のドナルド・
トランプ氏とニッキー・ヘイリー元国連大使が党代表候補の指名獲得に向けて予備選挙を戦っています。

◇ バイデン氏の略歴と主張、その他
 バイデン氏はアイルランド系カトリックの家庭の生まれで81歳です。デラウェア大学卒で弁護士を経て、29歳で民主党の
上院議員に当選しました。上院外交委員長、副大統領を歴任した後、2021年に第46代大統領に就任しました。彼は国際
自由主義の信奉者です。
 大統領就任後、前任のトランプ氏のアメリカ第一主義とは決別して、米国が国際社会の主導役に戻り、法の支配・民主
主義・人権といった価値観外交を行い、同盟国を重視する方針を示しました。 米人気歌手のテイラー・スウィフトさんが大
統領選でバイデン氏を支持すると表明しました。実にアメリカの成人の53%が彼女のファンだそうです。問題はバイデン氏の
高齢からくる「ボケ語録の量産」です。

◇ トランプ氏の略歴と主張、裁判問題
 トランプ氏はドイツ系プロテスタントの家庭の生まれで77歳です。ペンシルベニア大学卒です。不動産業の富豪、リアリティ
番組の司会などタレント業も行ったのち、共和党から出馬して2016年に第45代大統領に就任しました。 主張はアメリカ第一
主義です。その内容は次のとおりです。
  ・国際的な枠組み(パリ協定、NATO、ユネスコ、WTO、TTP)から脱退する
  ・法人税は大減税する。輸入品は課税強化する(中国:60%、その他:10%)
  ・「世界の警察官」の役割を縮小する ウクライナ、台湾の防衛を放棄する
  ・米国への入国者規制を強化する

 問題は数多く抱えている裁判(6つの起訴、91の罪名)です。その争点を列挙します。裁判の行方は同時進行する選挙戦に大
きな影響を与えます。
〇 最高裁判断1: トランプ氏に立候補資格はあるのか?
 トランプ氏が連邦議会を襲撃したことは反乱であり、コロラド州は予備選出馬資格をはく奪しています。同様の訴えが全米50
 州のうち半数以上で起きています。連邦最高裁が予備選出馬資格を剥奪するのか、否かの判決を下します。
〇 最高裁判断2: 大統領の免責特権は任期中のみか、終身か?
 トランプ氏は終身を訴えています。連邦控訴裁判所の地裁、高裁では判事が全員一致で特権は任期中のみとしています。最
 高裁の判決は4月頃の予定です。
〇ニューヨーク州法違反:事業記録改ざん・・・・・・・大統領就任前
 元ポルノ女優との性的関係の口止め料を弁護士費用として計上
〇連邦法違反:機密文書持ち出し・・・・・・・・・・・大統領退任後
 最高レベルの国防機密文書を多数持ち出し、私邸に保管
〇連邦法違反:連邦議会襲撃・・・・・・・・・・・・・大統領退任後
 バイデン大統領の当選手続きを暴力で破壊しようと連邦議会を襲撃
〇ジョージア州法違反:選挙干渉事件・・・・・・・・・大統領退任後
 2020年大統領選挙での敗北を覆そうと集計手続きに不正に介入
〇判決済の罰金額803億円 (資産過大評価530、職員中傷150、女性暴行123)

◇ ヘイリー氏の略歴と主張、その他
 ヘイリー氏はインド系のシク教徒の家庭の生まれで52歳です。結婚してキリスト教に改宗しています。クレムゾン大学卒です。共
和党に所属し、下院議員、州知事、国際連合大使を経て2023年大統領選挙に立候補しました。 ヘイリー氏の主張はバイデン氏
の主張に似通っており、米国が国際社会の主導役に戻り、法の支配・民主主義・人権といった価値観外交を行い、同盟国を重視
する方針を示しています。

 ヘイリー氏はトランプ氏のウクライナ対応、討論会に出てこないこと、議事堂襲撃事件、人工妊娠中絶禁止などを厳しく批判して
います。また、米国の将来は80代の老人ではなく、若い世代に託すべきと訴えています。 大物経営者や著名投資家が支援する
多額の政治マネーの8割がヘイリー氏に流れています。経営者らが有力2氏に二の足を踏むのは、中所得層を意識してTPP反対
など保護主義的な経済政策を優先しているからです。

◆ 米大統領選の動き
〇 選挙の主要なスケジュール
  ・各州での予備選挙: 2024年1月~8月    ・両党の候補者決定:8月
  ・大統領選挙投開票日:2024年11月5日    ・大統領就任式:2025年1月20日
〇 共和党予備選の状況
  ・支持率:2月25日現在、トランプ氏の支持率は57%、ヘイリー氏は43%
    但し、世論調査ではトランプ氏が有罪になれば、53%が「支持しない]模様。
  ・トランプ氏:サウスカロライナ州での勝利は期待以上だと宣言しました。し かし、事前の予想より差を14%と縮められていら立ち
   をあらわにしました。
  ・ヘイリー氏:私は撤退しないと宣言しました。背景には大口献金者の存在とトランプ氏裁判があり、裁判の展開次第で流れをつか
   むことを期待。 トランプ氏が有罪となり、共和党候補者はヘイリー氏になる可能性大。 
〇 大統領選予想
 ロイター通信の調査では米国の67%の人が「バイデンVSトランプの戦いはもう見たくない」と答えています。なぜなら米国人男性の平
 均寿命は73.2歳ですから、高齢のボケ老人のどちらも嫌いということのようです。
 バイデン大統領との直接対決を想定した支持率世論調査結果は次の通り。
  ・バイデンVSトランプ のケースでは、バイデン大統領:47%、トランプ氏:46%
  ・バイデンVSヘイリー のケースでは、バイデン大統領:42%、ヘイリー氏:47%